長野県長野市にあります善光寺。

善光寺の本堂の手前には立派な山門(三門)がございます。こちらは今から10年と少し前の、平成19年に大規模な修復がなされました。

木部の修理や耐震補強と並んで大きな目玉となったのは屋根の葺き替えです。従来は檜皮葺き (ひわだぶき) の屋根だったのを栩葺(とちぶき)の屋根にしたのですな。

A氏
栩葺き(とちぶき)?トチノキなの?
アサカラ
いいえ、サワラです。
A氏
えー

えーっと、栩葺き(とちぶき)と言うのは、木の板を屋根の材料とする屋根の葺き方の一つです。

木の板を屋根につかう手法では、杮葺き(こけらぶき)という名前が有名ですが、これは板の厚さが3ミリから4.5ミリぐらいのものを使います。

栩葺き(とちぶき)はもう少し分厚い板、1センチから3センチのものを使います。

善光寺山門(三門)の修復で使われたのはサワラ材で、厚さ1.2センチ、長さ45センチ、幅9センチ前後の板が使われました。

A氏
でも何でわざわざ檜皮葺き(ひわだぶき)からサワラの栩葺き(とちぶき)に変えたんでしょう?
アサカラ
耐久性が良いということと、オリジナルに忠実に、ということのようです。

善光寺の本堂は檜皮葺き(ひわだぶき)です。山門(三門)は元々サワラの栩葺き(とちぶき)だったのですが、大正10年に本堂の屋根が葺きかえられた時に檜皮葺きなったようです。そこで、平成の大修復の時はオリジナルに忠実に、ということでサワラの栩葺きに戻した訳です。

A氏
まぁ、元がサワラならサワラを使えばいいんじゃないですか。
アサカラ
と、言うのは簡単なのですが、何せ規模の大きい文化財なもので、大量のサワラ、それも良質なものが求められた訳です。

サワラ材の調達は主に木曽の国有林からされました。サワラ材は他にも需要があるので、一般の市場に影響が無いよう配慮されて供給されました。・・・とオフィシャルではなっていますが、実際のところサワラ材市場に結構な影響が・・・

アサカラ
あったとかなんとか・・・
A氏
何か言いましたかアサカラさん?
アサカラ
いや、何でもないですよ!
ところで本稿のタイトルの柿と杮ですが・・・
A氏
えー、普通のフォントじゃ何が違うんだか分かりませんよ

「柿」(かき)

「杮」(こけら)

アサカラ
とても似てるけど、違うんですよ
A氏
ホントだ!
A氏
じゃぁ、杮葺き(こけらぶき)ってカキを使ってる訳じゃないんですね!
アサカラ
カキは使ってはいませんが、杮と柿は同じ字の別字体という説もあるらしいですね。昔の人も結構ごっちゃに使っていたようです。
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